キジバトとドバト

程よい開花となったサクラを眺めながらいつものお散歩に出かけました。駅近くのコンビニの前で見かけたハトが気になって、よく見ると我が家の猫ヒタに飛来するハトと違うのです。首の周囲は緑と紫でピカピカ金属を思わせるようにひかり、真っ黒な羽のハトもいます。我が家に飛来するハトは羽は茶褐色や灰色で縁取られていて、鳴き声は「デデッポー、デデッポー」とくぐもった声で鳴きます。先日買った「野鳥図鑑」で調べたところキジバトとドバトとわかりました。我が家に飛来するのはキジバトで、街中や駅のホームなどで見かけるハトはドバトだったのです。代わりのように鳴き声はもちろん、めっきり姿を見せなくなったのはオナガコジュケイです。オナガは美しく、コジュケイは「チョットコイ、チョットコイ」という鳴き声で楽しませてくれていたのです。隣町にいた時は自宅前の道路を親子で列をなして渡っていたり、冬は我が家の庭に野菜の葉を啄みに来ていた光景が懐かしく思い出されます。

 

相変わらずのニュースはウクライナ侵攻でもちきりです。「宇宙から見ると地球の上に境界線はない」と言った宇宙飛行士の言葉を改めて思い起こすこのところの日々です。宇宙から帰還した宇宙飛行士がその後農業を始めたり、牧師になったりと今までと違う生き方を選んだという事を知り、プーチン氏を宇宙に送りだしてみたらとふと思ってしまうのでした。

 

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春なのに

春の日差しに猫ヒタも咲き始めた花々と共に野鳥の飛来も頻繁になってきました。ワビスケツバキの蜜を吸いにヒヨドリが、ヒマワリの種はシジュウカラの為にバラのアーチに掛けてありますが、スズメもハトもやってきます。スズメは籠から散らかし放題で、落ちた種をハトが啄んでいたのですが、このところハトは籠から直接食べることを覚えたので、種はあっという間になくなります。籠を掛ける位置を変えて対策に知恵を絞っています。今朝も掛け替えた籠から啄んでいるのを見て、もう一度場所替えしてみたところついさっき諦めて飛び去って行きました。少し前には番のシジュウカラが巣箱の点検に来ていましたが、このところ姿を見せません。今日は、今日はと待ちぼうけ状態の日々です。

 

サクラ染めした糸はミョウバンと鉄ばいせんで2色の糸になりました。買い置いた紬糸(ゆうし)を染めてみました。色が落ち着くまで暫くかかるのですぐ織には使えないので、遊び部屋で出番を待っています。ミョウバン媒染では土器色(かわらけいろ)でくすんだ黄赤に、鉄媒染した糸は薄鈍色(うすにびいろ)で明るい灰色となってさくらの好みの色です。他の染剤となる植物を見つけて灰色系の色を出してグラディーションを楽しみたいと考えています。テレビでは相変わらずウクライナ戦争の話題が取り上げられて、人間の愚かさが引き起こしている状況に出るのはため息ばかりです。

 

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今日も

昨日に続いて今日もサクラ染。不織布の排水溝用袋に入れてとっておいたサクラの枝をもう一度煮出して一晩おいて置きました。我慢してあと4日程置いて置いたらとも思いながら我慢できずに手持ちの絹糸を染めることにしました。最初は枷をひと縛りして染液に漬け込み、落ち着いてからほどいてさらに染液につけこんでいます。色に濃淡が出てひと色で織っても変化のある布になるのです。サクラは何度も煮出して色を頂けるので少しの量の枝でも思いがけないくらいの糸を染めることができます。ついついあれこれ糸を探して染めていしまうのが常で、サクラ染の糸が多くなってしまいます。それでも染めるたびにわずかに違う色合いに嬉しい思いがもらえるサクラ染です。

 

このところの温かさで猫ヒタも少しずつ春らしくなってきました。クリスマスローズは秋に植え替えたので少し華やかさが加わったうえに花径が伸びて花が目立っています。ビオラも株が大きく育ってきて花数が増えてきました。秋に植え込んでおいたヒヤシンスの花芽も大分伸び、アネモネは赤、白、紫などそろりと花芽が伸び始めて俯き加減に咲き始めました。もう少し暖かになったら階段わきの花たちの手入れもと考えているこの頃です。

 

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サクラで

久しぶりにサクラの枝を煮出して染めてみました。できれば開花直前の枝で染めたかったのですが、たまたま切り降ろされていた枝は、開花まではまだ時間がかかりそうな時期だったので、それほど赤味は期待できないだろうと思っていました。5回ほど煮出して寸胴鍋に移し、2日置いて綿糸を染めてみました。濃染剤は使わなかったのですが、赤香(赤味の勝った香色)色に染まり、茶系の色の中に微かにサクラの色を感じる色に染まって嬉しい染仕事でした。もう少し残っているサクラの小枝を使って色遊びを楽しもうと思っています。

 

テレビのニュースは毎日ウクライナ侵攻と東北沖地震で埋められています。止めようのない地震はただただ被害が最小限に、復興の手が早く届くように祈るばかりですが、ウクライナ侵攻はたった一人の人間がやめる意思を表明すれば、と思いつつテレビの画面に見入ってしまいます。画面に映し出された100台余りのベビーカーは、彼の意思によって未来を絶たれた子供達の物です。表す言葉の見つからないこの感情を押し込めて見つめた光景でした。

 

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地震

昨夜の11時半過ぎに起きた地震は眠りに入っていたさくらもさすがに目覚めて、11年前の恐怖を思い起こさせました。収まって二階の寝室から降りてみると、まだ起きていた娘もテーブルの下から抜け出し、二人で「怖かったー」と床に座り込み「震度4くらいかもね」と顔を見合わせたのです。当時の事を思うと、また東北地方を襲った地震に「いいかげんにして」と言う思いが沸き上がってきます。被害が最小限のところで終わりますようにと祈らずにいられません。

 

ヒアルロン酸の注射と常備薬を頂きに行きつけの整形外科医院に行ってきました。先月行ったときに以前から大分進行していた外反母趾の症状の相談をしていたので、大分改善した症状の報告も兼ねての来院でした。帰宅してからは用意してあったサクラの枝を煮出して草木染の準備です。のんびり楽しみながらの時間を過ごしていると、地球上で今起きている大きな出来事を考えるとき、感謝と共に戦火におびえる人々がこれ以上理不尽なこの状況に置かれないように願うばかりです。

 

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サクラの枝

ほぼ毎日の散歩の折に目にしていて、何時も欲しいなと思いながら周囲の目も気になることもあってなかなか行動に移せないでいましたが、陽気の良さに誘われてとうとう剪定ばさみとビニール袋を手に駅の北口の駐輪場脇の小径に出かけてきました。1週間ほど前に枝を切り降ろされて斜面に転がされていた大きな枝、いつも目にしながら「今切らなくても、もうすぐ咲くのに」と思いつつも「ちょっと早いけどいい色が出るかも」と言う相反した気持ちを持ちながら眺めていた大きなサクラの枝です。駅へ行きかう人の目を気にしつつも染めたい気持ちが勝り、持って行ったビニール袋を8分目ほどにして持ち帰りました。明るい日差しがさくらを行動的にしてくれます。

 

今日も朝から明るい日差しが注いで気持ちと共に体が動きたがっています。このところ少し体調が良いとは言えない状態が続いていたので、自分の中の「なんで?」という気持ちと、そう言うさくらに「何歳ですか?」と言ってくる娘の言葉に「わかってます」と言いつつの日々なのです。あれこれやりたい気持ちが先行しても行動が伴わないので思うことの半分ほどしか出来ないこのところです。今朝はリビングから見える巣箱から顔を出すシジュウカラを目にしたので、嬉しい気持ちが沸き上がって今日一日良い事がありそうな、さくらの体も動きそうな明るい予感を感じています。お布団を干して、いくつかの鉢を外に出して、昨日のサクラの枝の整理をして、買い置いた苗の地植えをしてと次々と今日の仕事が浮かんできます。「今日は頑張れそう」と独り言ちたのです。

 

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川沿いで

暖かになった昨日の午後、何時もの川沿いの土手を歩きました。カメラを構える人、双眼鏡で川面を眺める人、犬の散歩の足を止めてそれらを眺めている人もいます。気を付けて見ると川面に張り出した桜の枝に3羽のカワセミが明るい日の光に瑠璃色の背中を見せて飛び交っています。白鷺も餌を求めて川面をじっと眺め、カモたちも一緒に群れている光景は春そのものです。はるか離れたウクライナでの戦闘を思うと切なさもまた湧いてくる光景でもあります。

 

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