階段わきの小さな花壇は、15、6年前引っ越したばかりの頃は全面ツツジでおおわれていました。それから何年かの間一度も花を見たことがなく、さくらの中ではこれを全部抜いて草花をと思っていました。息子に頼んで30本程あったツツジを抜いたのは2年ほどたったころのことでした。手入れされた形跡のなかったツツジだけの花壇はすっかり土が固まっていて、ツツジの細かな根が絡まって2人で丸一日、息子の手がなかったらとても一日では終わらない仕事だったと今も思う庭仕事でした。
斜面にできた猫ヒタですが、思いのほかの面積で古い瓦で土留めを施して草花を植えこみました。埃っぽく乾いていた土の表面は思いがけず草花が植わってからは苔の庭になって、以前の乾燥していた地表が嘘のようです。白花のシランを植込んでいたのですが、このところあまり元気がよくありません。今年になって気が付くと5年ほど前に植え込んだ薄紫の小ぶりのシランが根付いて元気よく繁殖しているようで、薄紫の花が薄紅色に変わり広がりつつあります。苔も元気で自然のままにと思いつつもときどきはやはり苔を邪魔者扱いしているさくらです。