霧の朝

夜の明けきらない早い時間に、新聞を取りに庭に出てみると、霧に街灯が滲んでいます。霧の景色を目にしようと、何時もより40分ほど早く雨戸を開けました。新聞に目を通していてふと気がつくと、霧が先ほどよりさらに深く街を包み、ブルーベリーは真っ白な背景に鮮やかな紅葉が見事で、いつか読んだ絵本の一場面のようです。

伊豆の義姉からレターパックが届きました。中には兄からの「十足通信」同人誌「雑木林」末盛千枝子著「私を受け入れて生きる」が入っていました。「十足通信」は伊豆での日々の暮らしが綴られていて、日記風な近況報告です。「雑木林」は伊豆高原に住む方達30人弱の思い思いの詰まった同人誌で、画家谷川晃一さんの表紙とカットで体裁の整った大人の同人誌です。

末盛千枝子著の「私を受け入れて生きる」は義姉の友人から回ってきたもので、読み終わって「感銘を受けた本なので」良かったら回し読みをと手許に届いたものです。偶然にも昨年、著者の父君の「舟越保武ーまなざしのむこうにー」を観賞して、練馬美術館を言い表す事が出来ないほどの思いを持って辞したことを思い出し、楽しみな一冊を届けて貰い感謝です。あの時の深い感動をもう一度味わいたくて、公式図録を取り出し、静かな深いまなざしに再開しました。


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