朝の月

2、3日前の朝、雨戸をあけてみると、西の空の低い位置にまあるい赤い月が出ていました、満月です。次の日、昨日より高い位置に、まあるい月、薄青い空を透過したような月が、薄い茜色と、甕覗きの色のグラデーションの空に、浮かぶように望めました。秋の清々しさを感じながら、まだ冷たい空気を吸い込みました。

所用があって、成人するまで住んでいた町に、仲良しのSさんと出かけてきました。大きな公園を抜けて、卒業した中学校、その近くの競輪場、当時のままの小さな私鉄の駅まで、イチョウ、サクラ、カエデ、ケヤキの紅葉を楽しみながらの散歩は、ここ数日に起きた気がかりから、心が放たれて、気分転換の散歩となりました。

帰りの、乗り換え駅への途中にある、小さな花屋さんで、変わった色のコスモスを見かけて、花が大好きな二人は、見過ごすことはできず、小さな鉢を2鉢ずつ抱えて、意気揚々の帰宅となったのでした。