アートフェスを挟んで、凡そひと月ほども会っていなかったSさんと、久し振りのお喋りを楽しんで帰宅してみると、郵便受けに何通かの郵便物が届いていました。なかに大きな茶封筒がありました。80円の切手が何枚も貼られて、少々の重さも感じられる郵便物を開けて見ると、小振りなプラスチックの容器に入った蜆でした。

先日おりひめ仲間のМさんと電話で話した時に、「まだ蜆いりますか?」と聞かれていたのです。いつもさくらの根付作りに使う蜆を気にしてくれて、食べた後の蜆をこうして送ってくれるМさんです。今は家族の都合でおりひめに通えないでいますが、通えないという思いを考えると、いつも気になって、思い出したようにたまに電話でお喋りをするのです。彼女と話していると、いつも呑気に織りを楽しめていることに、感謝の思いを改めて感じるのです。

今年も来年の作品展に向けて、アートフェスの開催中から、根付作りに精を出していて、伊豆滞在中に、150個分の蜆が出来上がり、飾り紐が付けられるのを待っています。8月には例年通り、500個の根付が仕上がりますように。Мさんへの感謝もこめてひと針ずつを縫い進めるのです。


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