8月のテレビ

8月になると毎年のように、戦争関連のニュース、ドキュメンタリー、ドラマなどが放映されます。昨日も、NHKスペシャル「狂気の戦場 ペリリュー」名前も知らないパラオ諸島の美しい島でした。太平洋戦争での激戦地と言う事も、この番組を見るまで知らないでいました。元アメリ海兵隊のカメラマンが記録した113本のフィルムが存在していた事がわかり、日米の元兵士たちの証言と共に、その映像が映し出されたのです。

映像を見れば、そこで闘っていた兵士達が、口を噤みたくなるのも分かる気がしました。さくらもこんな映像は見た事もありませんでしたし、アメリカとしては精鋭部隊を送り込み、3日で片付く戦いと豪語した手前、援軍を要請もできず、75日間もの長い悲惨な戦いは、両軍ともが疲弊しきって終わったのです。この戦いがなければ、硫黄島沖縄戦と言った更に住民まで巻き込んだ戦争はなかったでしょう。

日米のあらゆる国民に、この映像を見て欲しいと思ったのは、さくらだけではないと思うと共に、日本の指導者の方々には、これを見てなお集団的自衛権の行使について「正しいこと」と胸を張って言えるのか聞いてみたいとも思ったのです。誰もが戦争をしたいと思っていないのに、号令をかけて、手を汚さないですむ人たちにとっては正しい事になり、犠牲となるのはこれを拒否できない人々なのです。