展覧会へ

オルセー美術館展のチケットを、職場の方から頂いたといって、娘が持ち帰った招待券は、その翌日が有効期限になっていたので平日の一日、久し振りに二人で新国立美術館へ。割合空いていてゆっくり鑑賞できましたが、大事な展示作品とは言え、係員の厳しい監視の目が気になった会場でした。

都内へ出たついでに、以前から行きたいと思っていた三井記念美術館の、「能面と能装束」展にも足を延ばしてきました。こちらは本当にゆっくりと、充分多能できる雰囲気とゆとりの展示で、いつもこのような中で観賞したいものと思ったのでした。

300年、400年もの年月受け継がれ、受け継ぐ者がいなくなったときに、三井家にその引き継ぎを依頼してまでも次の世に託した旧金剛流宗家の思い、その思いに応えた三井の思いがこうして今に伝わった事に、感動と感謝の思いを持ってひとつひとつの展示を鑑賞したのでした。「旧金剛流伝来 能面」と言う解説書を求めてきたので、秋の夜長の楽しみが増えました。特に「孫次郎」と言われる女面は心安らぐ趣で、いつまでも向き合っていたいと思わせる面です。若い時は職場の事務机に写真を挟んで眺めていたもので、実物に出会えた事に感動でした。


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