メジロ

ひと月ほど前のこと、リビングから庭に出ようと網戸を開けたとき、網戸に紫色の軟らかな鳥の糞らしきものがついていて、下には同じ形状のものが散らばっていました。いつ付いたのか気が付きませんでしたが、以前にはヒヨドリ、キジもガラス戸にぶつかったことがあったので、きっと小さな鳥がぶつかったものと思っていました。

 

今日は朝から厚い雲に覆われて、雨は降ったりやんだりのまま午後の時間を迎えました。水道の蛇口交換の予定の日で、職人さんからの電話を待ちながら機の前で過ごしています。2時半を過ぎた頃、トンと何かが軽くガラス戸に当たったような音がしました。ふとガラス戸越しに外を見ると、日除けネットに足を取られて逆さまになってもがいている若いメジロが目に入り「どうしたの」とつい声に出して問いかけていました。「なんとかして」と訴えているようで思わず手を添えてみると、少しもがいた後さくらの手の上で一呼吸したと思う間もなく無事飛んで行ったのです。屋根の上を超えて飛んで行くメジロを目で追って「良かった!」と独り言ちたのでした。