梅雨には早い

日本には四季がある。このところ日本の四季は危うい。少しのずれはあっても、四季の訪れが日々の暮らしの目安となっていた頃、梅雨のしとしとと降る雨に打たれるエゴの花に、待っていたホタルブクロの花に降りかかる雨を恨めしく眺めたりと、雨と花の思い出はいろいろあります。このところの雨は梅雨と言うにはまだ早いと思われて、気候変動と言う言葉がよぎります。今朝のテレビで「雨降り花と言う言葉を知っていますか」気象予報士の声に耳をそばだてました。「その花を摘み取ると雨が降る」「その花が咲くと雨が降る」と言われている花で、ヒルガオ、ホタルブクロ、シロツメクサ、スミレなどを指して言うとの事。ふと思い出したのが倉嶋 厚監修『雨のことば辞典』我が家の本棚に収まって15年ほどになるでしょうか。「雨のことば」に惹かれて手に取って一人の時間を楽しんでいましたが、このところ本棚に入りっぱなしの時間が続いていたのです。

 

「雨降り花」の言葉に、久しぶりに手に取って開いてみると、やっはりこの辞典にも取り上げられていました。さくらの頭の中からは抜けていたのです。梅雨の時期を迎えるこの時期、『雨のことば辞典』を開いてみましょうと思い、「雨降り花」の言葉を取り上げてくれたテレビの中の気象予報士に感謝です。昨日夕方の驟雨とは打って変わってしとしと降り続く今朝の雨に、今日は読書日和と独り言ちています。


bookclub.kodansha.co.jp