クリスマスローズ

うつむき加減に咲く、クリスマスローズの風情が好きで、以前住んでいた家で大きな鉢に、小さな株をひと株、玄関先に置いて楽しんでいました。最初のひと株は、どこにでもある臙脂色の、地味な花でしたが、大株に成長して、気がつくと鉢の隅に、こぼれ種で2本の小さな株が芽生えていました。それに気を良くして、買い求めた真っ白なひと株は、なかなか大株には育たないで、道行く人に楽しんでもらえればと、置いてあったたくさんの鉢の中から、中ほどにあったそのひと鉢を持ち去られてしまいました。

それから現在の家に転居し、小さな庭に気を良くして、大鉢から地植えにしたクリスマスローズは、2、3年に一度は株分けする程、この地が気に入ったようでした。さくらも気を良くして、持ち去られた白いクリスマスローズに未練が残り、偶然見つけた白いひと鉢を早速買い求めました。友人にも珍しがられ、大株になったらと約束しているのですが、珍しいだけあって、なかなか大株に育ってはくれません。

今年臙脂色の大株からのこぼれ種から育った株に、初めて花芽がつき、このところの陽気に誘われて、花が咲きました。親株のもうひと株は珍しく黄色で上を向いて咲くひと株です。ひと株はうつむき加減に白に近い薄黄色の花ですが、隣に植えたひと株は、親株より赤味のの強い、茎も葉も花も同じ色のひと株で、思いがけず珍しい交配種に成長して、ちょっと嬉しい今年の春です。


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