タブの木

伊豆の兄の家の近くに、ご近所の高齢者の方々が集まって、毎朝ラジオ体操をやっているちょっとした広場があり、「タブの木広場」と言われていると聞いていました。昨年のアートフェスの折り、来場者の方に「タブの木で染められる」と言われ、染めた真綿を見せて頂きました。少し紫味の薄桃色が魅力的な色で、是非染めて見たいと探していましたが、タブの木自体知っている人は少なく、義姉に「そう言えば、あそこはタブの木広場と言うのよ」と聞いた時は思いがけず身近に見つかった事で、そこを通るたびに大きなその木を見上げながら通っていました。

今年のアートフェスの最終日、会場への目印の看板を外すついでに、枝を少々折ってきました。帰宅して葉と枝に分けて、葉では鉄媒染で灰色を、一握り程の枝は少しずつ、何十回も煮出して紅い煮汁を取り出しました。大きな洗面器にいっぱいの染汁で絹、木綿など思いがけず沢山の糸を染める事ができました。素材により少しずつ色味が違い、それぞれが良い色に染まって、機に掛けるのが楽しみです。


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