パンプキンカラーの糸で

昨年のおりひめ工房の閉鎖時に、工房で扱っていた糸類の整理をしたのですが、極太のパンプキンカラーの毛糸は最後まで残ってしまい、Мさんと一緒に棚の糸の整理をしていたので、かなり大量の残っていた毛糸を引き取りました。さくらが選ぶ色にはないパンプキンカラーのそれも極太の毛糸なので、半年以上も手を付けないできましたが、昨年末の伊豆行の前に、濃淡の3色の糸をあるだけを使い切るつもりで機にかけました。経糸緯糸も気の向くままに糸を入れて気ままに織った布が、予定通りに少しの糸を残しただけで織り上がりました。縮絨はこれからですがさてこれから何になるのでしょうか。

 

1週間ほど前のこと、ゴボウとこんにゃくの煮物を思いたって下準備をしたのち、何気なく南部鉄の鍋を使って煮始めると、煮汁が黒くなってきました。「しまった」と思ったのは以前にも同じことをやって黒い煮物にしてしまったことを思い出したからです。ゴボウのあくと鉄が化学反応を起こしたのではないかとその時思ったのに、同じ事をしてしまったのです。慌ててステンレス鍋にゴボウとこんにゃくを移してから、ふと思いたって白いウールの玉巻糸を染めてみようと、不織布のごみ受け袋にそれを入れて浮き上がらないように落し蓋をして一晩放置しました。玉巻のまま干して3日ほどたってみると、やさしい薄墨色に染まって思いがけず満足の染め物でした。